谷内江 望

PROFILE

2005 慶應義塾大学環境情報学部
2007 慶應義塾大学政策・メディア研究科バイオインフォマティクス 前期修士課程修了
2009 慶應義塾大学政策・メディア研究科システム生物学 後期修士課程修了 博士(学術)
2010 ハーバード大学およびトロント大学 博士研究員
2014 東京大学先端科学技術研究センター 准教授 (-2020)
2020 東京大学先端科学技術研究センター 客員准教授 (-2023)
2020 Associate Professor, School of Biomedical Engineering, The University of British Columbia (-2023)
2020 Canada Research Chair in Synthetic Biology (-Today)
2023 Research Director, School of Biomedical Engineering, The University of British Columbia (-Today)
2023 Professor, School of Biomedical Engineering, The University of British Columbia (-Today)
2023 東京大学先端科学技術研究センター 客員教授 (-Today)
2023 大阪大学ヒューマン・メタバース疾患研究拠点 特任教授 (-Today)

FIELD OF INTEREST

動物の発生は受精卵からはじまり、細胞が分裂を繰り返すことで成立します。この過程で、細胞は遺伝情報を娘細胞に伝え、さまざまな組織構造を形成するためにその機能を動的に変化させます。また、環境シグナルはゲノムプログラムを通じて細胞内の遺伝子発現を変化させ、それらが次の細胞の内部状態を規定し、次のシグナルを外部環境のために作り上げます。このことが細胞が組織の異なる空間で機能的なクラスターに自己組織化することを実現させています。このような美しいプロセスはどのように調べることができるでしょうか?近年のオミクスプロファイルを計測する手法はいずれもサンプルの破壊を必要とするため、時系列分析を行うことができません。蛍光プローブを用いたライブセルイメージングなどは、少ない数の分子や細胞を対象とする観察に限ります。生物学には、哺乳動物個体などの多細胞から構成される複雑なシステムのダイナミクスを観測できないという大きなハードルがあります。これを克服するために、UBCおよび大阪大学にある私たちの研究室では、DNAイベントレコーディングと遡及的クローン単離という新しい生物学の2領域を提案しています。

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