谷口維紹先端研フェローが文化勲章の受章者に決定

2023年度の文化勲章受章者が発表され、東京大学名誉教授の谷口維紹先端研フェローが選ばれました。文化勲章は、我が国の文化の発達に関して顕著な功績のあった者に対して授与される勲章で、今年度は各界を代表する7人が選出されました。親授式は11月3日に皇居で行われます。

谷口フェローは、日本の組換えDNA研究の先駆者の一人として世界に先駆けてヒトインターフェロンの遺伝子組換えに成功し、引き続きがんの免疫療法に必須の分子であるインターロイキン2の遺伝子組換えにも成功しました。それ以来、これらの免疫調節因子(サイトカインと総称)を基軸としてその遺伝子発現やシグナル伝達機構を解明されましたが、中でもIRFと呼ばれる転写因子ファミリーを発見し、がんや免疫系におけるその機能解明に大きく貢献しました。

これまで、1991年ロベルト・コッホ賞、2000年日本学士院賞など数多くの賞を受賞されてきました。2009年には文化功労者として顕彰され、2021年秋の叙勲では瑞宝重光章を受章されています。先生の今回のご受章を心からお喜び申し上げますとともに、今後のますますのご健勝とご活躍をお祈りいたします。

 

 

 

【業績】
サイトカインと総称される免疫調節分子群の研究分野で世界をリード

 

 

 

原文URL:https://www.rcast.u-tokyo.ac.jp/ja/news/report/page_00252.html