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東京大学先端科学技術センター ニュートリオミクス・腫瘍学分野 山下雄史特任准教授らの研究チームは、汎用分子力場DREIDINGの改良に成功しました。
本研究にて得られた新しい力場(DREIDING-UT)は、基礎研究のみならず材料開発支援等の応用にも役立つと期待されます。【概要】近年、分子動力学(MD)シミュレーションは計算機の演算能力の進化に伴い、医薬品開発や材料開発においても重要な道具になりつつあります。このMDシミュレーションが成功するかどうかを左右する1つの鍵が分子力場です。今回着目したDREIDING力場は世界中で広く使用されている力場の1つですが、これを用いたMDシミュレーションでは計算精度が問題になることが多くありました。特に、分子液体の密度を大きく過小評価する傾向にありました。今回、研究チームは新しいアイデアで力場の改良に取り組みました。その結果、分子液体の密度を非常に精度よく実験値を再現することに成功しました。また、自己拡散係数等その他の物理量に関しても、計算精度は上がっていました。
本研究で開発したDREIDING-UT力場は、DREIDINGの汎用性を継承しつつも、より高い精度のMDシミュレーションを可能にしており、今後、広い分野での応用が期待されます。
冒頭図:力場パラメータの改良により、実験値を精度よく再現できるようになった。
【論文情報】
雑誌名:
Journal of Chemical Information and Modeling
論文タイトル:
Modification and Validation of the DREIDING Force Field for Molecular Liquid Simulations (DREIDING-UT)
著者:
Kohei Sasaki and Takefumi Yamashita*
URL :
雑誌名:
Journal of Chemical Information and Modeling
論文タイトル:
Modification and Validation of the DREIDING Force Field for Molecular Liquid Simulations (DREIDING-UT)
著者:
Kohei Sasaki and Takefumi Yamashita*
URL :
(原文URL: https://www.rcast.u-tokyo.ac.jp/ja/news/report/page_00039.html)