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2016.06.02

生活習慣病治療の新しい薬K877のフェーズ2試験で脂質代謝異常への臨床効果が証明される

中性脂肪が高くHDLコレステロールが低い患者は、心疾患や、脂肪肝のリスクが高く、糖尿病を併発するとさらに予後が悪いことが知られる。

我々は、 新たなPPARアルファのモディファイヤーK877が、動物実験と、ヒト培養肝細胞で脂肪酸の分解を進め、PDK4遺伝子とHMG-CoA合成酵素遺伝子の転写を活性化し、生活習慣病の治療に有効である可能性を示してきた。

当分野の児玉龍彦教授は、自治医科大学の石橋俊教授、国立長寿医療センターの荒井秀典副院長、千葉大学の横手幸太郎教授、大阪大学の山下静也教授、熊本大学荒木栄一教授とパスツール研究所前所長のフルショー博士とのチームで進めたフェーズ2臨床試験の結果、K877は脂質代謝異常症の患者で極めて低い投与量で30%から42%の中性脂肪の低下と、HDL−Cの有意な上昇が二重盲検のコントロールグループに対して認められた。
副作用の上昇は認められず、この新たな治療薬は、生活習慣病の新しい治療薬として期待される。

Effects of K-877, a novel selective PPARα modulator (SPPARMα), in dyslipidaemic patients: A randomized, double blind, active- and placebo-controlled, phase 2 trial.
Ishibashi S, Yamashita S, Arai H, Araki E, Yokote K, Suganami H, Fruchart JC, Kodama T; K-877-04 Study Group.
Atherosclerosis. 2016 Jun;249:36-43. doi:10.1016/j.atherosclerosis.2016.02.029