
酸化した低比重リポタンパク(酸化LDL)が、動脈硬化の原因の1つとして提唱されていることを受け、本研究では酸化LDLおよびこれに含まれる主要な構成成分について、ヒト臍帯静脈血管内皮細胞への影響をDNAChipを用いて網羅的に解析した。その結果、ヘテロダイマーを形成してアミノ酸を細胞内に取り込むトランスポーター;LAT1及び4F2hcをコードする遺伝子、SLC7A5,SLC3A2が酸化LDLやLysoPCにより誘導されることが明らかとなった。
タンパクレベル、アミノ酸の取り込み能も亢進しており、また、LysoPCによるサイトカイン(IL-6,IL-8)の産生が、このアミノ酸トランスポーターの拮抗剤で抑制されることから、LysoPCによるサイトカイン産生へのアミノ酸トランスポーターの発現誘導の関与が示唆された。
また、高脂肪食を与えたLDL受容体欠損マウスの内皮細胞、マクロファージにこのトランスポーターの発現が確認された。
Artreriosclerosis Thrombosis and Vascular Biology, accepted on 17th May, 2004