核内受容体医学

核内受容体は発生や分化といった生理的因子あるいは環境因子などの種々の刺激に応答してリガンド依存的に遺伝子発現を調節する転写制御因子です。ヒトでは48種あり、糖尿病や動脈硬化などの代謝異常症、薬物相互作用、あるいは癌細胞の増殖にも関わっています。我々は、食べ過ぎや運動不足により生じるメタボリックシンドロームの研究から、糖質、脂質およびタンパク質の三大栄養素が中間代謝物を介して相互補填することから、これらの栄養素の代謝を統合した「新しい栄養学」に基づく治療法の確立を目指しています。そのため、ゲノム、エピゲノム、トランスクリプトーム、プロテオーム、メタボローム解析を駆使し、核内受容体による転写および代謝制御機構を明らかにし、がんや生活習慣病の発症機序の解明と治療法の確立を目指しています。また、病態の発症には様々な細胞が関与することから、シングルセル解析も進めています。

特任教授